労働運動の歴史を学ぶ
2013年5月08日
みなさんこんにちは。社会政策委員会を担当している近藤です。
今回は、少し前の事になりますが、生保労連の書記局で訪問した友愛労働歴史館について紹介したいと思います。
友愛労働歴史館は、日本の労働運動に関する写真や資料が展示された施設で、芝公園の近くにあります。
日本の労働運動は、1912年8月1日の友愛会創設を源流としており(こちらは諸説あるようです)、約100年もの歴史があるそうです。建物の前には、「日本労働運動発祥之地」の石碑や友愛会創設100周年記念モニュメントなどが設置されています。
当日は、歴史館の間宮氏に解説をいただきながら、戦前の労働運動の歴史について学びました。
友愛会は、ユニテリアン派の教会で働いていた鈴木文治らによって創設されました。ユニテリアンは、「人間の尊厳、進歩と発達」をうたったキリスト教の宗派で、福沢諭吉が日本への招聘に尽力したそうです。
鈴木文治は、友愛会綱領で、①相愛扶助、②識見の開発・徳性の涵養・技術の進歩、③協同・着実な地位の改善をうたい、労働運動をスタートしました。
今回の講義は、友愛会が日本労働総同盟に名称を変え、幾度かの分裂や合併を行った後、第二次世界大戦中に解散する、という、大変先の思いやられるところでお開きとなりましたが、戦後に労働運動が活発化し、連合に集約され今日に至るまで、友愛会の思想が脈々と受け継がれていることは十分に感じられました。
歴史館では、こうした労働運動の歴史を後世へと伝え続けるために、労働運動に関する写真や資料を収集し、保存・展示を行っているそうです。常設展と企画展があり、10月末までは「鈴木文治・友愛会と吉野作造」展が開催されています。
平日10時から17時までの営業ですが、土日祝日の見学を希望される方はご相談ください、との事ですので、興味のある方は是非、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
友愛労働歴史館ウェブサイト http://www.yuairodorekishikan.jp/
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